日系企業に勤めており,20代でMalaysiaに海外駐在をして3年目になります.
海外駐在員のキャリアに関する疑問
- 海外駐在員を経験するとどのようなキャリアになりますか?
- 海外駐在の帰任とともに転職をした方がよいのでしょうか?
本記事では上記の疑問に答える記事となります.
本記事で解説する「海外駐在員のキャリア」をお読みいただければ,海外駐在員を目指すかどうかを決めるための判断材料や帰任後のキャリアについてのヒントを得ることができます.
なぜなら,私はMalaysiaで3年以上も駐在員を実際にした経験があります.加えて,勤めている企業の中には多くの駐在員経験のある先輩がいて彼ら・彼女らと駐在員のキャリアについて相談をしてきた知見があります.
この記事の最後には帰任に向けて私自身がキャリアについて考えていることに書きました.
海外駐在員のキャリア
海外駐在員のキャリアについて解説します.
海外赴任
入社してから3年から5年で初めての海外赴任への声がかかることが多いです.
初めから海外駐在員を採用することを目的とした中途採用の場合は,入社後半年以内で駐在員になることもあります.会社の雰囲気に慣れるまでもなく,いきなり海外に送り出されるので大変そうです.
新入社員の場合は1年目から海外赴任を命じられることはなく,仕事を覚えて人脈が出来始めた3年目以降に海外駐在の声がかけられます.私の場合は入社後3年でMalaysia赴任の機会をもらいました.
海外赴任期間は平均4年
海外駐在の期間ですが平均4年と言われています.
現地法人・取引先の駐在員をみていても,おおよそ3年から5年という駐在期間が一般的です.
若手の海外駐在員に対してはあまり長く海外法人に所属させずに,4年ほどで日本本社に呼びもとして次のキャリアを与えられることが多いです.
40代以降で海外駐在員をしている人の中には駐在歴が8年を超える人もいますが,日本に戻っても空いている役職がない,日本の規定では役職定年を迎えているので海外法人に留まざるをえない場合もあるようです.
海外赴任後も別の国で赴任(スライド)を命じられることもある
会社によっては多数の海外法人があり,一つの海外法人で駐在を終えた社員に対して別の国での駐在を指令します.
別会社に勤める知り合いの駐在員は,「30代の全てを海外法人を渡り歩いて過ごしており,これからも海外勤務が続きます.日本勤務になるのは50代になってからでしょう.」と言っていました.
帰任後に日本勤務:出世コース
海外駐在員に対する会社の期待は大きく,帰任後は出世コースに乗れる可能性が高いです.
海外駐在員候補は優秀な人から選んでいるという前提があり,さらに海外駐在中の経験・実績により日本に戻った後も海外赴任の経験を活かして活躍する人が多いです.
- 部門をまたがる横断的な業務経験
- 現地の部下を管理するマネジメント能力
- 日本本社と海外法人を橋渡しするコミュニケーション
私の会社の話になりますが,駐在員を終えて帰任して本社に戻っていた先輩たちは見事にみんな出世コースに乗り,帰任後数年で35歳で課長,45歳で部長に昇格する順調なキャリアを歩んでいます.
ポイント
海外駐在をした後に,日本の同じ会社に戻ることで順調に出世コースに乗れる人が多いです.
帰任後に転職コース
海外帰任の任が解けて帰国とともに転職する道があります.
step
1帰任について上司から打診
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2転職エージェントに相談
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3帰任の正式な辞令
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4オンライで転職先と面談
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5帰任とともに転職
参考
帰任してから転職活動を始める人もいますが,駐在員の給料をもとに交渉できるので駐在中の方が有利に給与条件を引き上げることができます.実際は相手の会社も「帰任後の日本勤務での給料」をおおよそ把握しているので,そんなに交渉は簡単ではないですが.
ポイント
労働市場(転職市場)において,「海外駐在員経験者」は自分を高値で売り抜くための肩書きになります.
帰任後に退職
帰任後に退職して第二の人生を目指す道もあります.
海外赴任により貯金額が大幅に増えますので,経済的自由人になるための準備が出来次第,日本に帰って自分がしたかったことに専念することができます.
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20代・30代海外駐在員では数年間の間に貯金ができたとしても,退職して貯金額だけで生活していくには難しいだろうと推測します.
若手駐在員が帰任後に退職をするとすると,MBA留学による場合があります.MBAを取得して,次のキャリアへと弾みをつけます.
帰任後に日本の同じ会社に残るべきか?転職をすべきか?
海外駐在員を終えて帰国の指令が出た時に,「同じ会社に残るべきか?転職をすべきか?」について考えます.
2つの選択肢について,私なりに長所と短所をまとめました.
長所 | 短所 | |
同じ会社に残り出世コース |
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転職コース |
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安定したキャリアを選びたいならば,同じ会社に残り出世コース
同じ会社に残った場合は,海外駐在の経験を買われて出世コースに乗れる人が多いです.
同じ会社に残ることの良いことは,安定している環境で着実に仕事で結果を出せることです.
社内の人脈に加えて,海外赴任先の人脈も加わり,帰任後の仕事は一層と進めやすくなります.
さらに,仕事を着実にこなして結果を残すことで将来は出世する可能性はますます高くなります.
一方で同じ会社に残ることの悪いところは,給与・職位が帰任とともに下がりやる気が下がることです.
注意ポイント
帰任後は駐在員の手当・住宅手当がなくなり,貯金できる額は減ります.
駐在中は数人の部下に指示をしながら業務を進めてきたのに,日本に帰った途端に下っ端に逆戻りです.
せっかく海外駐在で培った経験も活かしきれることができず「飼い殺し」のような境遇に1年以上は甘んじなくてはいけません.
ポイント
着実に仕事の実績を重ねて安定的に出世を狙いたい人は帰任後に同じ会社に残ることをおすすめします.
駐在員時代の刺激を求めたいならば,転職コース
帰任後に転職をした場合を考えます.
転職を選ぶ良いところは,「給料・職位が駐在中と同じにできる可能性がある」「駐在経験を活かした職場を選べる」ことです.
駐在中に転職活動を行い給料・職位を駐在中と同じにするように交渉することで,転職後も駐在中と同じような待遇で働くできるかもしれません.
帰任とともに転職する人で「同じ会社に勤め上げても駐在経験を活かしきれない」ことを嘆いて新しい環境での挑戦を目指す場合が少なくありません.
私も先に帰任していった駐在員の先輩方を観察していますが,先輩たちは帰任して昇格するまでの数年間は実力を発揮することなく,やりたいことができなそうな肩身の狭い様子でした.
ポイント
駐在中は激務に耐え抜きながら,英語で現地同僚と仕事をして修羅場を何回も通りすぎてきたのに,日本に帰った途端におじさん・おばさんたちの部下として平和な日々を暮らすことに耐えられなくて転職を選ぶ人は少なくありません.
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おすすめの転職エージェント:JAC リクルートメント
帰任の指令が出たときに一度転職エージェントと相談をして,自分の労働市場における価値を見極めてみてください.
高年収層の転職に特化した転職エージェントJAC Recruitement(リクルートメント)がおすすめです.
なぜなら,年収600万円以上の人が多く利用するハイクラスの転職サイトで,2017年に転職エージェントNo.1と評価されています.(※NTTコムオンラインNPS(R)ベンチマーク調査)
転職面談は無料ですので,駐在中に一度自分の転職市場での価値を知るために登録の上オンライン面談を受けてみることをおすすめします.
転職については個別の事情により,目指せる年収,転職先の業界・職種が異なりますので転職のプロに相談して自分の転職市場での価値を知ることが重要です.
私(こにゃん)は帰任後にどうする?
いまの会社は居心地が良く同じ会社に居続けることは悪くはないとは思ったのですが,「刺激があり成長を得られる環境」ではないことを知っています.
駐在を終えて同じ会社に残り続けた先輩を見ていても,”それなり”の待遇で迎え入れられており出世コースに乗っている人が多かったです.
一方で,いまの仕事の延長線上に将来の自分が描けることが悲しくもあり,海外駐在員としての経験を同じ会社で活かせられないとも考えました.
私が勤めているのは日本の会社で,実力主義を採用しているものの年功序列は残っています.
海外駐在経験のある30歳にいきなり5人の部下をつけて新企画を任せるということはまずありません.
仕事ができないけれど,声だけが大きいおじさん・おばさんが未だに幅を利かせています.
まずは自分の転職市場での価値を知ろうと思い,転職面談を受けました.
オンラインでの転職面談では私の希望の年収,業種,職種を伝えました.面談では私に適した会社や年収の目安など丁寧に教えてもらいました.
さらに,転職エージェントからは履歴書において駐在中のアピール・ポイントの書き方,帰任までの転職活動についてもアドバイスをもらうことができました.
私の帰任までの時間は限られていますが,帰任後のキャリアについて悩み続けています.
ここまでお読みの方はお気づきでしょうが,私は「転職したい」とは考えているのですが,人生の中で一回しかない30代の内に仕事以外に達成したいことがあります.
帰任後に同じ会社に残り,「仕事以外にしたいこと」への準備をしたいとも考えています.
まだ結論は出せないのですが,転職エージェントとは密に連絡をして転職の可能性だけは逃さないようにします.
まとめ:海外駐在後に変革を求めるなら転職,安定を求めるなら同じ会社
帰任後のキャリア選択については苦悩をします.
- 「帰任後も同じ会社に残り続ける」
- 「帰任を機に転職をする」
私の先輩方も帰任して,日本の部署に戻る選択肢をとった人もいれば,帰任とともに転職をした人がいます.
海外赴任で培った経験と人脈をもとにして着実に仕事で成果を出して,出世を狙うならば「同じ会社に残って出世コース」がおすすめです.
海外駐在の時の給与を維持したい,もしくは海外での仕事の面白みを知ってもっと駐在経験を活用してさらに新しい環境で挑戦したいという方には「帰任後に転職」が適しています.
同じ会社で勤めた場合,おそらく出世コースに乗れるとは思います.しかし,海外に駐在した同じ会社の先輩のキャリアを参考にして,冷静に同じ会社に残り続けることが自分にとって適した解なのかを考える必要があります.
海外駐在経験者の労働市場での価値は高く,自分を高く評価しているところに売り込むためには帰任は絶好の機会です.
高年収層の転職に特化した転職エージェントJAC Recruitement(リクルートメント)で無料の転職相談をしてみてください.
同じ会社に残るにしても,自分の価値を正しく知っておくことは大事です.
まずは上のリンクから10分ほどで済む登録をして,一歩を踏み出してみてください.
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