マレーシア一般

MCOから209日目,悪夢再び!Kuala Lumpurが条件付き都市封鎖へ

2020年10月12日

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こにゃん
こんにちは,こにゃん(@こにゃん)です.

本日2020年10月12日,Malaysia政府はついに首都Kuala Lumpurを含むKlang Valley一帯に対して2度目のCMCO(Conditional Movement Control Order,条件付き行動制限令)を発動しました.

 

10月に入ってからの2週間のPCR検査陽性者の急増を受けて,先週からred zoneと言われる地域(Sabah州,Selangor州Klangなど)がCMCOの対象となっていました.

不穏な空気を先週から感じていましたが,ついに首都Kuala LumpurもCMCOが10月14日から再施行されることとなってしまいました.

 

Klang Valley封鎖の衝撃

この記事を書いている2020年10月12日午後,急に同僚たちが騒がしくなりました.同僚の一人に聞くと,「政府がCMCOをKlang Valleyに再発動するらしい.」とのことで驚きました.

今回のKlang Valley一帯のCMCO発令は,「東京都市封鎖」に近い感覚です.人口の中心地であるだけでなく,経済,政治の中心だからです.

Klang Valleyとは,首都Kuala Lumpurを中心とした,Selangor周辺都市を含む一帯を指します.経済の中心であるKuala Lumpurだけでなく,政府機関のあるPutrajayaも範囲内となります.

出典:Wikipedia Klang Valley

約800万人の人口がKlang Valley一帯で生活をしています.

面積にして約8,400k㎡です.日本で言うと,関東平野(17,000k㎡)の半分の面積です.

Malaysiaの人口が約3,200万人ですので,単純計算で4人に1人がKlang Valleyに住んでいることになります.

過去のMalaysiaのMCOの記録は下記記事もご覧ください.

あわせて読む
RMCO 2020年末まで延期,防疫対策の行先は?【マレーシア 新型コロナ】

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CMCO発令下の活動自粛項目

政府高官の記者会見内容から項目を並べてみます.

ポイント

  • 2020年10月14日から10月27日までCMCOは施行
  • 宗教,sports,教育,文化,結婚式,社交に関わる活動は禁止
  • 全ての学校,高等技術教育機関,技能実習機関,幼稚園,保育園,宗教学校,公園,娯楽施設,宗教施設は封鎖
  • 飲食店内の飲食禁止.持ち帰りや宅配のみの営業許可
  • 地域を超える移動の禁止.雇用主からの許可証を持った従業員の移動は許可
  • 日常品の購入は,家庭から2人まで人数制限
  • 企業活動はSOP(Standard Operating Procedure, 行動遵守項目)のもとで許可.
  • 飲食,食品市場,給油所,薬局,生活必需品のお店は営業時間を6:00-18:00に制限.
  • 交通網へのroad block(検問所)の設置

具体的なCMCOのSOP(行動遵守項目)はまだ発表されていないようですが,NSC(National Security Council,国家安全局)が近日中に発表するとのことです.

Malay Mail: Ismail Sabri: CMCO to be imposed in Selangor, Putrajaya, KL and Sabah

なぜ,先に詳細なSOPを決めてから,政府会見に望まないのか苛立ちを覚えます.

国民としてはCMCOが発表された当日は不安な気持ちで過ごさなりません

MCO 2.0は発動しないと約束した政府

Ismail Sabri上級大臣兼国防大臣は,2020年10月3日の会見で全国的なMCO(行動制限令)の再執行について否定しています.

MTwon: 上級相、全国規模でのMCO2.0の発令を明確に否定

先週10月7日のSabah州のCMCO実行,10月9日のSelangor州KlangでのCMCOの実行.

新型肺炎の再拡大が背景にあるのは理解します.

しかし,MCOという強い副作用のある強制力のある政策を有効性の検証をせずに,必要なときにいつでも実行する政府の態度に不信感を私は覚えます.

Malay Mail: Dr Noor Hisham: Malaysia records zero local Covid-19 transmissions for the second time, three imported cases

2020年6月には新規感染者0人を目標にしていたMalaysia政府.病原を幻滅させることを目標とするのでは叶わぬ夢となるので,ぜひ新型肺炎と共存して人々の生活を幸せにする政策を検討してほしいです.

まとめ

新型肺炎拡大の初期行動としてはMalaysia政府の強硬な都市封鎖(MCO,Movement Control Order)は一定の合理性がありました.政治的基盤の脆いMuhyiddin政権としては,勇敢な決断でした.

ポイント

  • 人々の行動を制限して,肺炎の拡大速度を抑制
  • 医療機関の資源を拡充させ,医療崩壊を防ぐような体制を整える
  • 新型virusの性質を研究して有効な医学的対抗策を準備する.

3月18日にMCOを発動して以来,本日10月12日で209日経過しました.

なぜ今更都市封鎖を実行しなくてはいけないのか,明確な説明をぜひMuhyidinn首相から聞きたいです.TV会見は数多く行っているMuhyidinn首相ですが,新型肺炎をいかにして乗り越え,国の経済基盤を立て直すのかを照らし示す大局観が聞こえてきません.

MTwon: 首相、テレビ演説=コロナ対応に注意促すにとどまる

厳しいことを言って申し訳ないですが,国民の注目を集めて,人気を獲得するためだけのTV会見としか私には映りません.

こにゃん
国民の自由を奪い自粛を強いる政府ではなく,「正しく恐れる」ことを教えてくれる政府に早くなってほしいです.
 
こにゃん
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