Malaysiaの歴史・文化について知識がなく,Malaysiaの成り立ちを学習できる博物館を探していませんか?
Malaysia国立博物館・民族博物館に行けばMalaysiaの歴史・文化について豊富な展示物を通して学ぶことができます.
本記事は次のような疑問に答えるように書きました.
Malaysia観光についてのはてな
- Malaysiaの歴史について学べる場所はどこですか?
- Kuala Lumpurで観光のおすすめの場所はどこですか?
- Malaysia国立博物館ではどのような展示物が観れるのですか?
海に東西南北を囲まれた島国である日本と比べると,Malay半島は貿易路線上,重要な位置にあることもあり常に諸外国の影響を受け続けてきました.
また東Malaysia民族を含めて,中国,インドからの移民が形作るMalaysiaの文化は奥が深いです.
本記事は次の方におすすめです.
こんな方におすすめ
- Malaysiaに旅行を予定されていて現地の歴史・歴史を知りたい方
- Malaysia在住で現地の歴史・文化を知りたい方
私はMalaysiaで駐在員をしていて,国立博物館に訪れた体験記を本記事でまとめました.
Malaysiaで仕事をしていても,当地の歴史や文化について体系を持った順序で学ぶ機会は少ないです.
自分が駐在先として住んんでいるMalaysiaついて「もっと知りたい!」と思い,国立博物館を訪れてきました.
この記事では,Malaysiaの歴史・文化を学べる国立博物館について紹介します.
本記事のポイント
- 1963年に開設された国立博物館では,Malaysiaの歴史・文化・風俗を学べる
- クアラ・ランプール中心地にあり観光しやすい立地,電車の駅からすぐ近く
- Malaysia伝統文化から戦時中・戦後の歴史まで広い展示物
この記事ではMalaysiaの国立博物館の魅力をお伝えできるようにしましたが,Malaysia在住もしくはこれからMalaysiaに旅行予定のある方はぜひお立ち寄りください.
マレーシア国立博物館について
Malaysia国立博物館(Muzium Negara)は,Kuala LumpurのKL Setntral近くにあります.
1963年に開業して以来,Malaysiaの伝統文化・歴史を展示物とともに後世に残すことを目的としています.
敷地内には国立博物館と民族博物館があり,Malay半島の成り立ちだけでなく,Malay民族についても展示物をみることができます.
初代首相RahmanはMalaysiaの歴史,文化と地政学に関する標本を残すために博物館を建設することを提案しました.
国立博物館はMalay王宮を模した建築になっています.主建物は110m×15mの2階建てで,半日で充分に展示物を回れる広さになっています.
入場料
国立博物館・民族博物館の入場料はそれぞれ次になります.
→Department of Museums Malaysia
入場者 | 入場料金 |
Malaysia国籍 | RM 2.0 |
外国籍 13歳以上(日本国籍含む) | RM 5.0 |
外国籍 6歳-12歳(日本国籍含む) | RM 2.0 |
外国籍 6歳未満(日本国籍含む) | 無料 |
日本国籍の成人でもMalaysia国立博物館の入場料はRM 5.0(日本円 150円)ですので,日本の博物館入場料に比べると10分の1ほどです.
展示物の量については少ないとも思いましたが,3時間ほどで観て回るにはちょうどよい量でもあります.
国立博物館と民族博物館は別々の建物になっていて,それぞれでチケットを購入する必要があります.
日本語のガイド・ツアー
毎週土曜日午前10時から約1時間,日本語のガイド・ツアーが行わています.
集合場所は博物館内Grand Floorとなります.
ガイド料金は無料ですが博物館の入場料は必要になります.
マレーシア国立博物館への行き方(アクセス)
Malaysia国立博物館はKL Sentralの近くに位置しますのでKuala Lumpur観光の日程内で訪れやすいです.
車で行く場合
博物館には隣接する駐車場があり百数の車を駐車することができます.
私自身,車で何回か訪れていますが,駐車場が満車で待ったことはほとんどありません.
駐車料金は次になります.
駐車から最初の1時間 | RM 3.0(日本円 90円) |
駐車から1時間以降の料金(1時間ごと) | RM 3.0(日本円 90円) |
駐車券を無くすとRM 50(日本円 1,500円)がかかりますので注意が必要です.
電車で行く場合
国立博物館の入り口近くにMRTの「Muzium Negara駅」から博物館まで徒歩で1分ほどですので電車で行くのもおすすめです.
MRT「Bukit Bingtang駅」の近くですので,Kuala Lumpur観光の中で訪れやすいと思います.
KL Sentral駅にはshopping mall「NU Sentral」があり買い物と食事を楽しめるだけでなく,KL Sentaral駅を起点にしてBatu洞窟の観光をすることもできます.
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博物館の展示物
高層ビルが建ち並ぶ近代化したKuala Lumpurの中心で,対照的に博物館においてMalaysiaの古い歴史から文化を感じられます.
民族博物館(Museum of Malay World Ethnology)
民族博物館入り口には,木彫りの民芸品が飾られています.彫刻の大きさは110cmほどで6歳の子供ぐらいの高さです.
「猿(Beruk)」など動物をもとにした民芸品が特徴的で,ジャングルの中で動物と共存してきたMalaysiaの文化を象徴しているようです.
Malaysiaに来られるときに,どの航空会社の飛行機は何を乗られましたか?
「マレーシア航空(Malaysia Airlines)」に乗ったことがある方なら,飛行機の尾翼に描かれた「凧(kite)」に気づかれたと思います.それほど,凧はMalaysiaの伝統の一つとなっています.
雑学ですが,伝統的な凧はMalay語で「Wau」と言います.お札の絵にも「凧」が採用されています.
伝統的な服装をきた人形による伝統儀式の様子が詳細に再現されています.服の型式および座り方をみると,どこか親近感が湧いてきます.
Hari Raya(Malaysiaにおける正月のような祝日)にMalay系の人たちは伝統衣装を着ますが,私もいつかは試してみたいです.
「影絵」の展示がありました.現地語では「Wayang Kuilt」といいます.
人形たちを巧みに操る「人形師(Tok Dalang)」は,物語を語りながら演劇を照らされた白い布の上で表現をしていきます.社会に関する題目を取り扱っていたそうです.
残念ながらMalaysiaに数年住んでいますが,現地で「影絵」を体験する機会に恵まれたことがなく民族博物館を訪れて初めてMalaysiaでも「影絵」が伝統であると知りました.
昔,Thailandを旅行したときに見た「影絵」の劇が印象でしたが,探せばMalaysiaでも「影絵」の劇があるのかもしれません.
伝統的な楽器の展示も豊富にあります.展示されている楽器の一部は動物の形を模していて,やはり自然と共存しているMalaysiaの文化を思い起こします.
打楽器が多かったように思います.
Malaysiaでは錫が発掘されていますが,英国の第二次産業革命に代表されるような工業化の流れはMalaysia遅く,鉄工業の発達が遅かったことも楽器の種類に影響しているように思います.
国立博物館(Muzium Negara)
国立博物館には考古学と民俗学の貴重な資料が展示されています.
2万年前の氷河時代には海抜が低いためにMalay半島と大陸が繋がっており,動物,人間は現在は存在しない道を通って自由に移動することができました.
博物館では,考古学上の貴重な資料だけが展示されており,大航海時代に西洋文明からMalaysiaにもたらされた土器などが紹介されています.
唐時代,宋時代に中国大陸からもたらされた青銅器,陶器,中東から輸入されたガラス細工などが採掘場で確認されています.
展示されている「Al-Quran」(コーラン,Islam教の教典)は欧州製の紙に手書きのもので,Indonesiaから渡ってきました.
製紙技術に続き,印刷技術を発展させた機動力はIslamの教典コーランを広めることがありました.
歴史の教科書で習った大航海時代では,新しい「香辛料(spice)」が一つの動機でした.
「香辛料を求めて新しい大陸を発見した」と考えると,当時の香辛料の価値について驚きます.
貿易拠点として重要な役割を果たしたMelakaですが,鉄,金,鈴,薬,香水以外にも織物も重要な取引項目としてMalaysiaにもたらされました.
中国大陸からMalaysiaに移住した華僑(Peranakan Chinese)の当時の風俗についても展示物が展示されています.
Melakaに移住した華僑の人々は少しずつMalaysia全土に拠点を拡大していきます.
華僑の男性はBabas,女性はNyonyasと呼ばれます.Malaysiaと中国の文化が交わった料理としては,「Nyonya料理」が有名です.
Malaysiaの歴史を語る上では常に「外部からの影響」が欠かせないという点が,島国である日本と違う点です.
Malaysiaは貿易中継点として常に外国の影響に晒されていたのに対して,日本は江戸時代に「鎖国」をして外国からの接触を意図的に制限していました.
展示場では英国がMalaysiaで支配的な地位を取り交わす場面を再現しています.
日本人として忘れてはいけなないのは,「日本軍によるMalaya半島への侵攻」です.
私と同じ世代のMalaysia人と話しているときは,決して歴史の禍根は出てきませんがMalaysia人のうち昔を知る人は日本人に対して喜ばしく思っていない人もいます.
次の写真は1938年に建設されたのち,1963年に再建された水中で金属鉱物を採掘するための船舶(dredges)です.
日本製鐵所の君津製鉄所が1968年に開業してことを考えると,Malaysiaの採掘業の水準は最先端ではないもの先進国の技術支援が多いにあったようです.
英国が産業革命で成功した起爆剤は豊富な原材料でした.Malaysiaは貿易中間地点としてだけでなく,錫などの金属を輸出することで利益を得ていきます.
Malaysiaでは農産業が国内産業に占める割合は決して少なくありません.農作物として代表的なものはパーム油,ゴム,米があります.そしてココナッツも有名な農作物です.
国内で生産された3分の2は国内消費されるそうです.ココナッツは食用以外にも香りとしても利用されています.
Malaysia独立に関する資料やMalaysia民族に関する展示も面白かったです.民族ごとの祝祭についての解説もあり,展示物をみながら改めて意義を確認することができました.
外国からの移住民が増えている日本ではありますが,Malaysiaに住んでいると「多民族国家」であることが社会の根底にあります.
まとめ:マレーシアの文化・歴史を学ぶなら国立博物館へ
Malaysia国立博物館(Muzium Negara)はMalaysiaの歴史・文化を知る上で視覚的な資料を多数揃えています.
私はMalaysiaに住んでいる時間が4年近くになりますが,新しい発見もありました.Malaysia独自の文化もある一方で,被植民地の時代など複合的な要素を認識しました.
Malaysia国立博物館はおすすめの場所ですので,機会のある方はぜひ訪れてみてください.
ここまで本記事をお読みいただきありがとうございます.
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