免税品の購入は外国人だけだと思っていませんか?
実は条件を満たした海外在住の日本人であれば,日本に旅行で訪れた外国人同様に免税で買い物をすることができます.
本記事では下記の質問に答えるように書きました.
海外居住者が帰国したときの疑問
- 海外居住者であれば日本に帰国した時に免税で買い物ができますか?
- 免税で購入した際に日本国内で使用してもいいのですか?
海外居住者は,一定の条件を満たすことで日本に帰国した際に免税で購入することができます.
私はMalaysiaで駐在員を2年しており,日本に帰国した際に実際に免税でMac BookAir購入しました.本記事は私の体験談を書いていますので,実用的な内容になっています.
この記事は,次のような方にお役に立てるように書いています.
こんな方におすすめ
- 海外に2年以上居住している(予定の)方
- 海外で就労して仕事をしている方
- 日本に一時帰国予定のある方
この記事の内容は次になります.
こんな方におすすめ
- 海外に2年以上居住している(予定)の方と海外就労している方は,一時帰国時の免税品が購入できる
- 消費税10%分免税は大きいけど,量販店のポイント還元もときにはお得.
- 日本帰国した際に,入国印はお忘れなく!
- 消耗品は出国まで開封不可
免税購入までの対象者から必要なものまでまとめました.
海外在住の日本人の方は,本記事を最後までお読みいただきお得に免税品をご購入ください.
海外居住者なら免税対象になるの?
どのような海外居住者が日本に帰国した際に免税で購入できるか解説します.
海外居住者であっても日本に帰国した時に免税とならない場合があるので要注意です.
免税で購入できる対象者
日本人海外居住者のうち,日本に帰国した際に免税で購入できる人は次の3つのいずれかを満たす必要があります.
免税対象者となる条件
- 外国に2年以上居住する目的で外国に住んでいて,日本に入国後6ヶ月未満
- 外国に2年以上居住していて,日本に入国後6ヶ月未満
- 海外で就労していて,日本に入国後6ヶ月未満
どのように免税対象者であることを証明するか
「2年以上の有効期限の海外ビザ」もしくはIDによって「2年以上海外居住している(するであろう)」ことを示します.
日本に入国6ヶ月未満であることは,パスポートの入国印の日付が6ヶ月未満であることが証拠になります.
ポイント
いずれにしても,パスポートに必要なビザが貼り付けられていますので,条件を満たしている海外居住者であればパスポートさえあれば免税で買い物ができます.
注意ポイント
成田空港で自動化ゲートが導入されており,うっかりすると入国印をもらわないまま入国をしてします.自動化ゲートを抜けた先の空港職員のいる台で入国印をもらうようにしてください.
日本の免税店とは?
2020年3月時点で,日本全国に5万4千の免税店が登録されています.(参考:観光庁)
免税店と一言で言っても,実は2種類あります.
日本語では同じ免税店ですが,英語では次の2つの区別があります.
- Duty free shop
- Tax free shop
Duty free shop
「Duty free shop」は,主に国際空港の出国後にあるお店で,関税,消費税,酒税,タバコ税を免除するお店です.
Tax free shop
「Tax free shop」は,別名「輸出物品販売店」「消費税免税店」と呼ばれ,外国人旅行者などの非居住者に対して消費税を免除して販売するお店です.
Tax free shopとして認められてたお店は,次の目印を貼ることを許可されます.
出典:国土交通省 観光庁
ポイント
日本に一時帰国して免税店で買い物をする際は,「Tax free shop」を探して免税品を購入することになる,
どんなものが免税品対象になるの?
日本に一時帰国した際に購入したいものが免税品対象になるかどうかご確認ください.
「一般物品」と「消費品」の2種類があります.
一般部品とは
「一般物品」の定義は次になっています.
品目
- 電気製品
- 洋服
- 時計
- 宝石
- 鞄
- 靴
金額
同一店舗あたり1日の購入金額が5千円以上
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一般物品(例えば,家電製品)を購入して日本滞在中に開封しても,帰りの便で利用する成田空港で手続きをすれば免税処置を受けることができます.
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消耗品とは
「消耗品」の定義は次になっています.
品目
- 化粧品
- 衣料品
- 食品
- 酒
金額
同一店舗あたり1日の購入金額が5千円以上,50万円未満
その他
購入から30日以内に輸出することを宣誓する必要があります.日本国内で消費できないように,指定された包装がなされます.
注意ポイント
消耗品の場合は買ってすぐに消費はできず,(30日以内に)国外に出た後ようやく開封することができます.
転売目的での免税申請は禁止
免税品対象はあくまで個人で使用する目的で購入することが前提条件になります.
事業目的での物品購入では免税扱いになりません.
注意ポイント
はじめから転売目的で免税品を購入した場合は脱税になる可能性があります.
→NHK: 免税品転売か 大量購入の中国人男性 消費税1400万円徴収の処分
外国で買うより日本で免税で購入した方が安い?
外国と日本で同一の商品を買えるならばどちらが安いのでしょうか?
国ごとに現地で作っているものの場合はその国の物価に影響されて単純な比較論を語ることはできませんので,世界で共通している電化製品に話を絞ります.
特に世界的に人気の「MacBook Air」を例に取ります.
私が駐在しているMalaysiaでは物価が日本の3分の1といわれています.
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そうすると「えっ,Malaysiaで電化製品も買えばいいじゃん!」と思われるかもしれませんが,日本で免税で買った方が安いのです.
MalaysiaでMacBook Airを生産しているならばまだしもMalaysiaもMac Book Airを輸入しているので,原理的には日本より価格競争力があるということはありません.
日本とMalaysiaで同じMac Book Airを購入した場合の価格比較です.
MacBook Air(8GBユニファイドメモリ,256GB SSDストレージ)
購入する国 | 日本 | 日本 | Malaysia |
お店 | Apple Store | 電機量販店 | 電機量販店 |
値段 | 104,800円 | 104,800円 | 128,891円 |
その他 | 免税申請した場合 | 免税申請した場合,さらに5%ポイント還元 | 現地通貨の値段RM 4,399を2022年5月為替29.3で日本円に換算 |
日本で免税で買うことで,19%引きに当たる2万4円お得に買い物ができました.
電機量販店で買うとポイント還元分でApple正規店で買うよりも5%安く買えるのですが,それでも免税で買った方がさらに15%安く買えます.
一般的には日本の消費税10%分は安くなると考えられます.
ポイント
一般的な電気製品については量販店での価格をよくお調べいただき,免税で買った方が良いか,家電量販店のポイント還元を利用した方がお得かお調べください.
実際に免税品を買ってみました
2020年年末に駐在先のMalaysiaから日本に一時帰国しました.
一時帰国の際にM1 chip搭載したAppleの「MacBook Air」を購入した際の購入レポートを紹介します.
場所は渋谷のApple Storeです.
免税申請のための持ち物
Apple storeでの免税手続きは簡単でした.免税を受けるために持っていたものは2つだけです.
- パスポート
- 自分名義のクレジット・カード
Apple Storeでの手続き
Apple Storeの店員に私のパスポートを差し出すと,Malaysiaで有効な就労ビザと入国印を確認されます.
5分くらいで書類確認が終わりました.
私名義のクレジット・カードで決済をして,商品を受け取ることができました.もちろん,現金でも支払いすることができます.
注意ポイント
クレジット・カードで免税品を買う場合は,(パスポートの)本人名義である必要があります.家族名義のクレジット・カードで代わりに免税品を買うことはできません.
免税品の購入後
私のパスポートに購入した際の領収書を貼り付けてもらい,割印が押されます.
パスポートに貼り付けられてレシートに押された印鑑には「輸免」と書かれています.
移住先のMalaysiaに免税品を持ち帰る
私が免税品として買ったMacBook Airは一般物品(上記「どんなものが免税対象になるの?」参照)ですのでいつでも開封できます.
出国前に,passportに貼り付けられた購入記録表を提出して,無事免税品を国外に持ち出すことができます.
出典:国土交通省 観光庁
Malaysiaでの隔離ホテルで開封して,ゆっくりMacBook Airの設定をしました.
簡単な手続きで免税申請をできますので,海外在住の方は日本に一時帰国の際はぜひご活用ください.
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まとめ:海外居住者で一定の条件を満たせば,短期間の日本帰国で簡単に免税品購入可
海外居住者が日本に帰国した際の免税手続きについてまとめました.
免税となる海外居住者については条件がありますのでご確認ください.
免税対象となる条件
- 外国に2年以上居住していて,日本に入国後6ヶ月未満
- 外国に2年以上居住する目的で外国に住んでいて,日本に入国後6ヶ月未満
- 海外で就労していて,日本に入国後6ヶ月未満
私は免税手続きをしてMacBook Airを購入しました.
普通に購入するときに比べて5分ほど時間がかかりましたが,意外なほど簡単に免税で購入することができました.
パスポートと自分名義のクレジット・カード(もしくは現金)で免税手続きできますので,日本非居住者のみなさんは日本帰国の際はぜひ免税をご利用ください.
本記事がみなさんのお役に立てれば幸いです.
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