初めての海外生活で不安で一杯なのですが,Malaysia生活をして思った通りでなかったこと,後悔したことはありますか?
本記事では次の疑問に答えるように書いています.
Malaysia移住に関する疑問はてな
- Malaysiaは移住先として人気の国だが,日本人にとって本当に快適?
- Malaysia移住を考える上で,後悔しそうな点を知りたい
この記事をお読みいただければ,Malaysia移住後の悪い面もあらかじめ知った上でMalaysiaへの移住を判断する材料になります.
なぜなら,私はMalaysiaで3年生活して現地法人で仕事をしていますが,Malaysiaの良い面,悪い面を色々経験しています.
Malaysia移住に関して「良い情報」ばかりが目につきますが,この記事を読み終える頃にはMalaysia生活者の現実を知ることができます.
この記事は,次のような方にお役に立てるように書いています.
こんな方におすすめ
- これからMalaysiaに移住を考えらえれている方
- 仕事・留学でMalaysiaへの引っ越しを予定している方
Malaysiaに移住する前の私
初めに私自身の紹介をして,Malaysiaに移住する前のMalayisia生活に対する期待を書きます.
Malaysiaに移住してみて,実際どうなんだろうという疑問にお答えできればと思います.
私の自己紹介
私は20代後半でMalayasiaに住み初めて,本記事を書いている時点でMalaysiaでの時間が3年を過ぎました.
私はMalaysiaで30歳を迎え,日系企業のMalaysia現地法人に勤めています.首都Kuala Lumpurで一人暮らししています.
Malaysia移住のきっかけ
Malaysiaに引っ越してくるきっかけは,会社の転勤指示です.
人事面談では海外勤務をずっと希望していたので,希望通りの海外勤務となりました.
本記事を書いている2021年6月現在,Malaysiaにある現地法人で駐在員としてお仕事をしています.
Malaysiaへの永住を前提としていない
私はMalaysiaで現在仕事をしていますが,Malaysiaへの永住を前提としていません.
海外駐在員なので4年間の期間が経てば日本,もしくは他の国へと渡鳥のように旅立ちます.
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Malaysiaで永住を前提にされて移住された方とは,私の視点は少し違うかもしれません.
ポイント
Malaysia移住に100%人生の軸足を置いていない私だからこそ,客観的にMalyasiaの「良いところ」「悪いところ」が見えてきます.
「移住前の期待」と「移住後の現実」
Malysiaに移住する前の私は,初めての海外生活に胸を膨らませていました:
- 「物価は安いのに,給料は日本と同じで貴族生活ができる」
- 「英語を使って仕事をして,さらに語学力が磨かれる」
- 「グローバルな活躍ができる」
Malaysiaに移住する前にぼんやりと思い描いていた期待と,実際に移住した後に突きつけられた現実を対比します.
Malaysiaに移住した後の失敗・後悔
Malaysiaに移住した後に,現地で生活と仕事をしながら感じた「失敗・後悔」をご紹介します.
私がMalaysiaに移住した後の失敗・後悔を挙げていきます.
ココがダメ
- 英語が上達しない
- 休日の娯楽が少ない
- 水道水が濁っている
- 招かれざる害虫が多い
- 外食の選択肢が限られる
- 物価が思ったより安くない
- 季節の変化が感じられない
- 歩行者向けに都市設計されてない
- 感染症対策のための行動制限の長期化
項目ごとに解説をしていきます.
英語が上達しない
私はMalaysiaに3年住みましたが,英語については思ったよりも上達しませんでした.
「Malaysiaに移住して日々英語で生活をしていると,英語が自然に上達するのでは?」と多くの方は思われると思います.
なぜ私の英語が上達しなかったかというと,Malaysia人の英語力と自分の英語力が同じ水準だからです.
Malaysia人の英語力は高く英会話は流暢なのですが,学校で習った英語を基本にしている点は日本人と同じです.
米国人のような豊かな英語表現を普段の会話で使うことはありません.
日々の仕事は英語で同僚と連絡して,mailは英文で読み書きをしていますが,語学力が伸びることが少なかったです.
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誤解のないように書きますが,英語で仕事をするという経験は非常に役に立っています.
ポイント
Malaysiaでは英語で仕事をする経験を得られたけれど,米国・英国のような英語に触れる機会は少ない.
娯楽が少ない
週末の過ごし方として,私の周りの駐在員は次のように週末を過ごします.
- 外食
- 旅行
- golf
- tennis
- casino
- 買い物
- massage
- afternoon tea
週末の選択肢が色々あるように思うのですが,実は行く場所は限られていて数ヶ月すると一巡してしまいます.
Malaysiaの国内観光資源は素晴らしいのですが,観光地に一度行ってしまうと何度も足を運びたくなるというほどではありません.
Malaysiaには季節がないので,日本のように春夏秋冬で別の風景がみられるということがありません.
ポイント
1年くらいMalaysiaに住んでいると,Malaysia国内の娯楽に飽きて国外に足を伸ばしたくなります.
水道水が濁っている
私はキッチンに浄水器を設置していますが,飲み水に関しては水道水を直接飲まず,買ってきた水を飲んでいます.
「海外の水道水は汚い,という固定概念に縛られているだけでは?」と思われるかもしれませんが,実際に水が濁っていたり,水から異臭がすることがあります.
浄水システムの問題で,住宅の水が濁っています.そして数ヶ月に一度,定例行事のように断水します.
シャワーの水が濁っているという話は駐在員の中ではよく聞く話です.
肌が弱い方は,水の汚れで肌荒れを起こす可能性がありますので,シャワーの水質が気になる方は,浄水機能のついたシャワー・ヘッドへ取り替えることをおすすめします.
ポイント
自宅での飲み水はなるべく市販の水を飲むようにした方が良いです.
害虫が多い
常夏の国なので一年中,害虫と遭遇することになります.
自動掃除機で週に4,5回床掃除をしていますし,水回りも綺麗にしていますが,それでも2ヶ月に1度は見たくないものを見てしまいます.
自分の部屋を綺麗にしていても,部屋の外からの侵入が防ぎきれていません.
ポイント
害虫との仁義なき戦いが1年間続く.
外食の選択肢が限られる
Malaysiaでは中間価格帯の外食の選択肢が少ないです.
日本で言うと『大戸屋』のような,手頃な値段で栄養も量も充分にある定食屋が少ないです.
また,休日に1,000円のlunch courseで舌を唸らせてくれる西洋料理屋ありません.
味の水準にしても,価格競争力にしても日本は世界でも有数の食文化を持っていると実感します.
MalaysiaではB級グルメが豊富でRM 10(日本円 約260円)でお腹いっぱいに食べることができます.
ポイント
B級グルメだけで満足ということであれば問題ないのですが,たまには日本食・西洋料理を食べるとRM 100(日本円 約2,600円)の会計になります.
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物価が思ったほど安くない
Malaysiaの物価は思ったほど安くはありません.
「Malaysiaの物価は,日本の3分の1」という言説は信じ切らないでください.
現地の人が買うもの,食べるものと同じであれば,「日本の3分の1」の物価はある程度本当です.
Malaysiaの首都Kuala Lumpurでは多くの日本食屋,日本食品を取り扱っている小売店があります.
海外に住んでいるにも関わらず日本食屋を手軽に食べられることは嬉しいのですが日本で食べるよりも高いです.
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特に,お酒は酒税が高いことから,Malaysiaでお酒を買うと少し腰が引けるほどの値段になります.
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ポイント
Malaysiaで日本と同じ水準の生活を求めると,日本の生活費よりもむしろ高くなります.
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季節の変化が感じられない
Malaysiaは一年中常夏の気温です.
意外にも最高気温は32℃前後までしか上がらず,湿度も高くないことから,日本の夏のような汗がへばりつくような酷暑にはなりません.
一年を通して過ごしやすい気候こそがMalaysiaが人気の移住先として選ばれている理由ですが,一方で日本に住んでいると当たり前の四季がありません.
現地では冗談でよく言うのですが,Malaysiaには3つの季節があります.
- 「hot(暑い)」
- 「hotter(もっと暑い)」
- 「hottest(超暑い)」
本当は乾季と雨季があるのですが,一年を通して気温,日照時間,自然の変化が少ないために,時間の感覚を失っていきます.
暑い夏にBBQした,紅葉を見ながら山道を運転したなど,日本では風景と記憶が自然と結びつきますが,Malaysiaでは風景が変わらないため記憶に時間感覚が欠落しやすいです.
ポイント
Malaysiaは一年を通して気温,日照時間,自然の変化が少ないために,時間の感覚を失っていきます.
歩行者向けに都市設計されてない
Malaysiaは車社会です.
首都Kuala Lumpurならば車なしでも生活をできますが,それ以外の都市では車がないと生活が困難です.
Kuala Lumpur内ならば公共交通機関が発達していますが,日本のように定時に電車が来ませんし,乗り継ぎも不便です.
私は車が会社から支給されているので歩かないという選択をしても生活ができますが,家の周りを含めて歩道が整備されておらず歩いてどこかに行くということが不便です.
もし車がなくても配車service「Grab」があるので,どこに行くにも安い値段で配車を利用して便利に移動することができます.
しかし,気分転換の散策する機会が限られていることは後悔しています.私が選んだコンドミニアムの周りにちょうど良い散歩道がないため,朝夕の散歩するには車でちょっと走って公園に行かないと行けません.
ポイント
- Malaysiaは車社会
- 歩行者向けに都市設計されていないので,歩いて移動は不便
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感染症対策のための行動制限の長期化
武漢肺炎が世界的に蔓延した直後,Malaysiaでは2020年3月以降,都市封鎖を発令しました.
経済停止を含んだ都市封鎖は断続的に解除をされたり,発令されたりしています.
武漢肺炎の出現自体が予期せぬことですが,Malaysia政府による行動制限令は長期化しており生活への影響が大きいです.
2022年5月以降,Malaysiaの国境が開放されただけでなく,日常生活における制限が大幅に緩和されました.
例えば,2020年3月以降,学校はほとんどの期間閉鎖がされており,online授業に移行しています.(一部生徒はonline授業を受けるためのPCがないことが問題になりました.)
外食禁止,州境を超えた移動の禁止は長期化しており,やりすぎだと思います.
武漢肺炎が蔓延出現以前は,休暇を利用して近隣諸国への旅行も行けましたが,2020年3月以降は全く近隣諸国への旅行は行けなくなりました.
ポイント
2021年末まで続くと見られる行動制限令で長期間,自宅の外に出る機会が限られる.
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Malaysia移住後に後悔しないための心構え:期待をし過ぎない
Malaysia移住後に後悔しないために,「日本と同じ基準」を期待しない方が良いです.
日本人の方が海外で生活していて「日本での生活の良さ」を改めて思い出す場面は次です.
- 電車が定時で運行する
- 美味しい刺身が手軽に食べられる
- コンビニで美味しいお弁当を買える
MalaysiaはMalaysiaの良さがあるので,ぜひ良い面を探してみてください.
Malaysia移住に対する価値基準:移住した芸能人の声
Malaysiaに移住されている有名人GACKTさんが,YouTubeの動画の中でMalaysia移住を決めた判断過程を解説されています.
GACKTさんがYouTube動画で述べられている内容でも賛成できること,できないことがあります.いずれにしてもとても参考になる動画です.
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【マレーシアに移住した芸能人】GACKT(ガクト)さんがマレーシアを語る | 移住地を選ぶ10の価値基準
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Gacktさんの判断基準に関して私なりの意見を上の記事ではまとめています.
- 車を運転できる(渋滞がひどくない)
- 気候(乾燥してない,寒くない)
- 日本との時差(4時間以内)
- 公共設備が整っている
- 日本での仕事が中心か
- 日本との物理距離
- 都市と自然が近い
- 食費が妥当か
- 食事の水準
- 治安
重要なことは自分の価値観にMalaysiaがあっているかどうか考えることです.これらの価値基準を忘れないで,「後悔しないMalaysia移住」をご検討ください.
ポイント
Gacktさんの意見が絶対に正しいというわけではなく,ご自身の判断基準を見つけてみてください.
まとめ:マレーシアは住みやすい国だけど,楽園でもない
Malaysiaは,私にとって住みやすい国です.
しかし,住みやすいと思う一方で,思っていた通りでないと後悔したり,失敗したと感じる場面があります.
Malaysiaに住んでみて私が後悔したの次のことです.
ココがダメ
- 英語が上達しない
- 休日の娯楽が少ない
- 水道水が濁っている
- 招かれざる害虫が多い
- 外食の選択肢が限られる
- 物価が思ったより安くない
- 季節の変化が感じられない
- 歩行者向けに都市設計されてない
- 感染症対策のための行動制限の長期化
柔軟に現地の文化を受け入れて,全てが日本と同じだと思わないことが大事です.
失敗したり,問題に巻き込まれたとしても良い経験だと認識を変えて,楽しんでみる考え方が生きる知恵です.
ここまで本記事をお読みいただきありがとうございます.
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